EZSPHERE® 技術資料
EZSPHERE® 技術資料
<特注対応 承ります>

様々なウェル加工

■培養容器の変更
●薬剤評価や創薬スクリーニングなど様々な研究目的に対応できるよう、各種マイクロプレートやフラスコなどに微細ウェルを加工することが可能です。

■微細ウェルの変更
●研究内容に合わせ、最適な穴径に加工することが可能です。

受精卵培養を目的としたウェルパターンニング

6種類の微細ウェルを各1ウェル加工したパターンニング

■EZSPHERE® / EZSPHERE®SP使用方法

EZSPHERE®シリーズ製品は、培養面に多数の微細wellが施されており、 均一な大きさのスフェロイドを大量に作製することが可能な培養容器です。

【注意-1】
細胞が非接着(浮遊)で、スフェロイドを形成する事や、使用する培地の条件等は、別途ご検討頂く必要があります。スフェロイドを形成する事が確認できている細胞培養系にてEZSPHERE®シリーズ製品をご使用下さい。

■EZSPHERE® / EZSPHERE®SP使用手順

① 播種するための細胞懸濁液をご用意下さい。
目的のスフェロイドサイズや、細胞種により、使用されるEZSPHERE®容器の微細ウェルサイズと、細胞濃度を調製してください。
<用意する細胞数の計算例>
標準タイプのEZSPHERE® 35mm Dish(4000-900, 4000-900SP)を用い、1wellに細胞200個が入る確率で 細胞懸濁液を用意する場合は、下記計算値の細胞数が必要となります。培地量は3mL/35mm Dishとしています。
●35mm Dish中のwell数: 約2,700well × 200 cells
 ⇒ 540,000 cells/3mL/Dish の細胞濃度に調製。
●EZSPHERE® 標準タイプの 微細well数
 35mm Dish 2,700
 60mm Dish 6,500
 100mm Dish 17,000
 6well Plate 2,700
 96well Plate 95
おおよそのwell数です。保証値ではありません。

【注意-2】
通常35mm Dishへ添加する培地量は2mLですが、ES細胞など代謝・活性が高い細胞を扱う場合は、培地を多めに添加することをお奨めします。

【注意-3】
培養面に微細well加工を施している為、培地添加/細胞播種時に気泡が発生します。時間ともに気泡は抜けていきますが、細胞が微細well底部へ落ち込む事を阻害するおそれがある為、 予め除いておく事をお勧めします。
 ⇒「 気泡を除くために

② 細胞懸濁液を、EZSPHERE®容器へ添加して下さい。
播種前に細胞懸濁液をやさしく数回ピペッティングし、均一に細胞を懸濁してから、培養容器に添加して下さい。
培養容器を傾けると細胞が偏ってしまうので、水平に保ちながら、CO2インキュベーター等へ入れ、培養を開始して下さい。

③ 培地を交換する場合は、慎重に上澄みを吸引し、ゆっくりと新しい培地を添加して下さい。
容器をゆすると、スフェロイドが浮き上がり、隣のwellへ移動してしまう可能性があります。
培地は、1/3量~半量をこまめに交換して下さい。

④ スフェロイド細胞を回収する場合は、培養容器を揺らしながら傾け、やさしく培地で洗い流すようにしながら、スフェロイドを回収して下さい。
※トリプシン等の処理は不要です。
※崩れ易いスフェロイドを回収する場合は、慎重に回収操作を行った後、顕微鏡下でご確認下さい。

★  iPS細胞を用いた詳細プロトコール をご用意しております。

■EZSPHERE® 容器 微細well中の気泡を除く為に

細胞播種前に、培地のみを入れ、気泡が入っていない状態で細胞を播種される事をお勧めします。
培地温度が低いと、気泡が抜けにくい為、室温~37℃に温めた培地を用いて下さい。

なかなか気泡が抜けない場合は、
●気泡が残っている部分に、培地を軽く吹きかけ(ピペッティングし)気泡を除いて下さい。
●培地をEZSPHERE®容器に添加後、1時間程度、CO2インキュベーター中に静置して下さい。
それでも気泡が残っている場合は、その部分を軽くピペッティングし気泡を除いて下さい。
●温めた培地をEZSPHERE®容器に添加し、10~15秒後に、ピペットで培地を吸引し15~20秒待ちます。吸引した培地はそのままピペットに保持し、再度EZSPHERE®容器に戻して下さい。

■マウスES細胞胚様体形成の様子

使用製品:品種コード 4020-900
細胞:マウスES細胞
細胞数:2.5×105cells/10mL
観察装置:IX71(オリンパス)
画像提供:オリンパス株式会社 診断技術開発部 細胞解析G